芳賀日出男 × KEIMEN Collaboration Photo Tshirt ”榊鬼” KEM-CS02
¥10,890
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民俗写真家
芳賀日出男(はがひでお)
1921年に大連に生まれる。慶應義塾大学で民俗学者の折口信夫に「人は心があれば儀礼という形にあらわれる」と教えられ、稲作儀礼を中心に日本人の生と死のリズムをテーマとして民俗写真を撮り始める。1989年紫綬褒章受賞。日本写真家協会名誉会員。
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榊鬼(さかきおに)
愛知県北設楽郡東栄町月 1972(昭和47)年
花祭は11月~1月に、奥三河の十数か所で行われる。山の神の化身である榊鬼は湯立ての竈の前に立ち、力強く大地を踏む。この所作を反閇(へんばい)といい、地下にひそむ悪霊を制圧する。
慶應義塾大学、国文学での民俗学者折口(おりくち)信夫(しのぶ)の講義だった。「昔の日本人は、神様は祖先が神になったと考えていた。しかしその神とは違って、季節の変わり目に人間の姿をして祭りに訪れる神がいる」。私は、神が人間の姿をしているならば写真に撮れると思った。以来、「訪れ神」を撮ることは私の人生での大きな柱となった。
愛知県の秘境、奥三河に11月から1月にかけて十数か所で夜を徹して行われる「花祭」という神楽がある。12月の冬至の日は一年で太陽の日照時間が一番短い。人間の魂の力も弱くなる。祭りが行われる家の舞庭(まいど)と呼ばれる土間の中心には竈が据えられ、神楽の間中、熱湯をたぎらせる。ここに山の神を呼び、弱くなってきた人間の魂を新年に向けて再生してもらう。神はどのような姿で現れるのだろうか。
明け方4時頃、お囃子のテンポがひと際ゆっくりになるとマサカリを手にして真っ赤な大きな面を被った鬼が威風堂々と現れた。榊の枝を背につけている。山の神の化身「榊鬼」で、自然を超越した象徴としての姿が鬼なのだ。祭りのときに人の世に現れ、舞庭で大きく足を上げて地面を踏み、地中の悪霊を制圧する。反閇(へんばい)と呼ばれる元は陰陽師の呪術だ。榊鬼は舞庭から外に飛び出して家々を巡り病人の体の悪いところを踏んで、潜む悪霊を追い出す。土地の人々は「鬼様」と呼び、崇めている。鎌倉時代に伊勢からやってきた山岳修験道者によって伝えられたという。
民俗写真家 芳賀日出男
バックプリントになります。
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モデル(183cm)着用 XL size